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とってもいいはなし✦BCYCCスカラーストーリー

2021.12.03

 

 

皆さんが 1 日・15 日にお取り組みいただいている「一食を捧げる運動」

その取り組みで集まった真心からの献金は、多くの支援事業に役立てられ、世界中の苦しんでいる人々に届けられています。

 

その一つである「バターン⻘少年人材育成事業」

 

この事業は、フィリピン・バターン州の貧困家庭の⻘少年に対する奨学金プログラムを展開し、⼤学で学びたい多くの⻘年を応援しています。

奨学金プログラムでは、学業だけでなく、社会への貢献と人格の向上を目指した人材育成を行っています。

 

 

 

 

 

 50年余りのフィリピンと立正佼成会との交流は、私たち日本人の懺悔の意識が原点となって今日まで続いてきました。

 第二次世界大戦の激戦地の一つであったフィリピン・バターン半島。バターン陥落後、捕虜に対して行われた“死の行進”は、フィリピン人の心に大きな悲しみと憎しみを刻むには十分すぎるほど残酷なものでした。

 

 それから30年、立正佼成会の青年たちが、すべての戦争犠牲者の慰霊と共に、日本人が犯した罪への懺悔の心をもってバターンを訪れました。誠実でひたむきな行動は、頑なだったフィリピン人の心を徐々に溶かしていき、日本の青年を受け入れてくれるようになりました。

 それを機に、バターン州にバターンキリスト教青年会が誕生しました。国家・民族・言語・宗教・習慣など、あらゆる違いを超え、パレードや図書館建設、ホームステイプログラムなど、共同プロジェクトを実施し、友好関係を築いてきました。

 友情と信頼を育てるという努力の将来に大きな希望を持った佼成会の青年たちは、フィリピンの人々のために自発的に食事を減らし、その分の食事代を基金として寄せました。これが「一食を捧げる運動」のはじまりです。

 

 この運動は、決して貧しい国に支援しようという考え方に立った献金ではありません。

 開祖さまも、「一食を捧げる運動」の意義の一つに、布施が人間の自然な精神として身につけることにあるとし、またそれは「してあげる」などという思い上がったちっぽけな精神ではなく、淡々たる気持ちでなすことが、立正佼成会の布施の精神なのだと教えてくださっています。

 フィリピンへの支援は、日本人が犯した罪への懺悔から始まり、フィリピンの人々との友情や平和な未来に向けての決意の表われであることを、忘れてはならないと思います。

 

 

 

 奨学金プログラムを経て、⼤学を卒業した卒業生が、今度は自分が日本に恩返しをしたい、そして“いつか立正佼成会の学校で教えたい”と JET 制度を活用し、日本の学校の教師になりました。

 教師人生 7 年目となる今年、彼女は「佼成学園女子中学高等学校」で英語教師として生徒に向き合っています。

 

 

小学校の数学の先生になりたいと思ったのは、小学生の時でした。

通っていた小学校の数学の先生に憧れ、弟やいとこたちと遊ぶときには、私が先生で、弟やいとこたちが生徒で…なり切って遊ぶのが私のお気に入りでした。

私は数学があまり得意ではありませんでしたが、私の先生はとても素晴らしかったので、苦手な私に合わせて問題を少しだけ易しくしてくれていました。

 

 

 

RKK-BCYFI の奨学金をいただけることになったときは本当にうれしかったです。経済的にも苦しかったため、私の両親にとっても本当に⼤きな喜びでした。

また、経済的な心配をしなくていい分、学業に集中することもできました。

「一食を捧げる運動」を支える皆さんの想いに触れ、「今度は私が他の人を助けたい」、「私に教育を受けるチャンスを与えてくれた日本に、今度は私が恩返しをしたい」と思うようになりました。

 

 

 

 

日本で英語を教えることは、わたしにとってとても特別な経験です。情熱を持って教える

こと、小さい頃から興味を持っていた日本文化を学ぶこと、この美しい国を旅することなど、日本で体験する一つひとつのことがとても楽しいです。

私は、語学指導等を行う外国⻘年招致事業(JET プログラム)の制度によって、日本の東京都立高校で先生として働くことができました。5 年間在籍していましたが、JET プログラムの経験は本当に素晴らしかったです。英語のクラスを持つだけではなく、フィリピンの文化を教えたり、一緒に食事を作ったりと、日本とフィリピンの文化交流する時間も、多く取ってくださいました。

JET プログラムで、日本で教育に携われることになってからは、このプログラムが終了した後は、立正佼成会の学校で教えることを夢見ていました。そして今、夢が叶い、佼成学園女子中学高等学校で英語を教えています。とてもやりがいがあり、毎日が充実しています。

佼成学園で教えられるようになってからまだ 1 年も経ってはいませんが、経験するすべてのことが新鮮で、刺激になっています。

新しく職場が変わり、まだまだ慣れない中ではありますが、生徒が英語を学ぶときに、単に言語として学ぶのではなく、より創造的に、より楽しく学べるよう工夫を凝らすようにしています。そのことにより、私自身も、自分の価値観や視野が広がっているのを感じます。

中でも、社会問題についても取り上げながら授業をするのが楽しいです。

もっといい教師になりたい!もっと生徒のためになる授業をしたい!と情熱をもって努力することは、今よりももっと成⻑するために、とても⼤切な時間です。

 

 

 

 

ただ知識を教え、伝える教師ではなく、生徒自身が成⻑するために、常に高い目標を掲げて夢を追い、常に謙虚で、そして自分よりも他の人を⼤切にする勇気と決意を持てるよう後押しする教師になりたいと思っています。

生徒たちはきっと、私が教えた“知識”は忘れてしまいます。ですが、教師と触れあった時間の中で、生徒自身が感じたことや、どのような思いが湧いたのかは、決して忘れないと信じています。

 

 

 

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