3分仏教ing
「より魅力的な私になるには?」六波羅蜜
お釈迦さまは、いまから二千五百年前、インドのブッダガヤで、永遠不滅の真理を悟られました。この悟られた真理の根本となる教えが『縁起』『三法印』『八正道』『六波羅蜜』など、根本仏教といわれるものです。
お釈迦さまの教えは、いつでも、どこでも、誰にでも当てはまるものであり、教えを日常生活に生かしていけば、毎日を前向きに生きることができ、私たちをより幸せな人生へと導いてくれます。
六波羅蜜とは
六波羅蜜というのは、菩薩の修行をするものの行いについて六つの標準を示されたもので、それは、「
「布施」とは、世のため人のために尽くすことです。身近な人に笑顔で触れ、周りを和やかにしたり、ボランティアや社会貢献を通して、人々に喜んで頂く行いのことを言います。
「持戒」とは、そうした人に親切にしていくことを心に守ることです。
「忍辱」とは、他に対してつねに
でも弱いものを叩くという風習があります。怒らないことは身近な人へも社会に対しても大きな布施であると言えます。
「精進」とは、ささいなことにとらわれずに、世のため人のために向かって、ひたむきに進むことです。
「禅定」とは、心が落ち着いて動揺しないことです。
「智慧」とは、その人その人に備わる持ち味が見えてくるようになったり、相手の心の奥にある優しさや温かさに気づけるようになってくることです。
六波羅蜜の活用
皆さんにとって「魅力的な人」とはどのような人の事を思い浮かべるでしょうか。いつも友達の事を思い、明るく笑顔の素敵な人、クラスの友達のために行動する人など、人それぞれにイメージは異なるかと思いますが、魅力的な人の共通点としては、その人に人徳が備わっていることだと思います。では、その人徳はどこから生まれてくるのかと言えば、それは自分の都合などを少し横において、相手の幸せを願い、行動ができる人に備わってくるのです。
魅力的な私になるために、例えば学校の友人に勉強を教えてあげたり、悩みを聞いたとしましょう。(布施)その時、もし友人からお礼を言われなかったらどうでしょうか。相手から見返りを求めたくなったり、イライラしたり、相手を責める気持ちが湧くかもしれません。そのような時は布施の心を思い出し、相手に対して親切にできたことを喜びとしていくことです。せっかく親切な行いをしても、相手の反応に振り回されて、不快感を覚え、やるのではなかったと思ってしまってはもったいないことです。
そのように相手の反応の有無に関わらず親切な行いを繰り返すうちに、困っている人が現れ、自然と助けたい気持ちが湧き、行動も伴うようになります。そして、その人その人に備わる持ち味が見えてくるようになったり、相手の心の奥にある優しさや温かさに気づけるようになってくるのです。
相手のことを思い親切にしたことで、自分が魅力的な人になり、またその魅力は人に与える影響が大きくなっていきます。この素晴らしい循環が六波羅蜜の活用です。
まとめ
『六波羅蜜』の教えは、人さまへの思いやりを実践する(布施)・威張らず、見返りを求めず(持戒)・怒らず(忍辱)・
つまり、「自分の都合を少し横において、まず友だちのために、家族のために尽くす行ない」が大切なのです。この「自分の都合を少し横において、まず友だちのために、家族のために」ということを第一に考えて行動する人は、魅力的な人であり、どんな人にも好かれる人になれるのです。
相手のために親切に行動ができた自分を喜んでいく。
親切な行いは相手を幸せにするだけでなく、自分自身が幸せになり、人としての魅力が備わってくる。
Various contentsその他のコンテンツ
法華経は私たちの日常にあふれている──
もっとわかりやすく、おもしろい。そして手にとりやすい形でお届けします。